あらゆる業種において、ものを生産するために産業用機械が使われています。ものづくりにおいて必要不可欠な産業用機械について、本記事ではその種類やニーズに合わせたメーカー選び、発注方法までを解説します。
目次
Toggle1.産業用機械とは
産業用機械とは、様々な産業分野で使用される機械のことです。具体的には、製品の製造、加工、搬送、検査といった作業を効率的に行ってくれます。産業用機械のメリットは、製品の品質を一定に保ちながらも、手作業よりも高速かつ効率的に作業を行える点です。最新の産業用機械は、高度なセンサーやコンピュータ制御技術が取り入れられており、精密かつ高速な作業が可能です。
2.業界の動向
2−1.少子高齢化などに伴う人手不足、若手人材の定着率の低下、熟練労働者の減少、人件費の高騰
近年、少子高齢化に伴い、多くの産業分野で人手不足が問題となっています。特に、製造業のような熟練の技術が要求される分野では、経験豊富な労働者の引退が進んでいる状況です。それに加え、若手人材の確保が難しく、人件費の高騰も進んでいます。以上のような背景から、産業用機械の導入が人手不足解消の鍵として注目されています。
2−2.デジタル化・IoT化
産業用機械の分野では、デジタル化とIoT(Internet of Things)の導入が急速に進行しています。これらは、各機械の稼働状況や異常をリアルタイムで監視し、予知保全や効率的な生産計画の策定が可能です。
さらに、データ収集と分析を通じて、生産プロセスの最適化や品質向上が期待できます。IoTを活用した機械同士の連携も進んでおり、工場全体の生産ラインの一体化が進められています。
2−3.最新技術やイノベーションの紹介
AI(人工知能)の進化に伴い、産業用機械もその恩恵を受け始めています。AIを活用することで、機械が自己学習し、状況に応じた最適な動作が可能です。また、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)を活用したトレーニングシステムの導入も進んでいます。加えて、3Dプリント技術の進化により、小ロットのカスタマイズ生産や部品の迅速な供給が実現しており、生産の柔軟性が高まっています。
3.産業用機械の種類
工作機械 | 工作機械とは、金属のような硬質の材料を加工するための機械です。材料を削る、穴を開ける、形を整えるといった作業を行うために設計がされており、旋盤、フライス盤、研削機などがこれに当たります。精度の高い部品を製造するためには不可欠であり、産業分野において幅広く使用されています。 |
製造装置 | 製造装置とは、特定の製品や部品を製造するための専用の機械です。これには金属を加工する工作機械や、型を製作して形状を作る注型機、成形機、押出機などが含まれます。これらの装置は、大量生産や一貫生産を実現するために設計されています。 |
移載装置 | 移載装置とは、材料や製品を工場内のある一定の場所から、異なる場所へ移動させるための機械です。ベルトコンベア、ローラーコンベア、フォークリフト、ロボットなどがこれに該当します。これらは、生産ラインの効率化に寄与する重要な装置といえます。 |
組立装置 | 組立装置とは、部品を組み付けて製品を製造する機械やシステムを指します。具体例として、自動ネジ締め機、自動溶接機、部品を正確な位置に配置するロボットなどが挙げられます。 |
検査装置 | 検査装置とは、製品の品質を確認するための機械です。カメラを使用したビジョン検査システム、非破壊検査装置、各種センサーを用いた自動検査機などがこれに該当します。主に、製品の品質や規格がクリアしているかを確認するために使用されます。また、製品の欠陥を早期に発見し、品質の向上や再作業の削減に寄与します。 |
4.産業用機械の最新技術トレンド
産業用機械の最新技術トレンドはIoTやAIなどが躍進しています。機械同士の連携やリアルタイムデータ分析により生産性が向上。
また、ロボティクスの進化や3Dプリンティングの普及により、生産プロセスが効率化されつつ、柔軟性も高まっています。
さらに、エネルギー効率化や環境負荷低減への取り組みも進んでおり、持続可能な産業活動への移行が加速しています。
5.産業用機械の発注方法
5-1.汎用機の場合
汎用機とは、さまざまな作業や用途に使用できる産業用機械を指します。例えば、旋盤やフライス盤などの一般的な工作機械は、多くの場合汎用機として分類されます。
カタログやメーカーのホームページで提供されている情報を基に、既存のモデルから選ぶことが一般的です。特別なカスタマイズを追加しなければ、発注から納品までの期間は短い場合が多いです。発注の際には必要なスペック、サイズ、機能などをあらかじめリスト化しておくと良いでしょう。また、導入後のアフターサービスや、保守契約の有無についても確認することをおすすめします。
5-2.専用機の場合
専用機とは、特定の作業や製品に特化して設計・製造される産業用機械を指します。専用の機械となるため、専門のメーカーに依頼します。発注の際には、具体的な用途や要求されるスペック等について、メーカー側に詳細に伝える必要があります。
綿密にコミュニケーションを取ることができ、初期の打ち合わせから設計、製作、据付、アフターサービスまで一貫して任せられるメーカーに依頼することをおすすめします。また、専用機は、汎用機よりも長いリードタイムやコストが掛かるケースが多いため、納期や予算の調整も重要なポイントです。
6.産業用機械のメンテナンスと保守方法
産業用機械のメンテナンスと保守方法について解説します。
定期的な点検や潤滑油の交換など、予防保全が大切です。メンテナンスのし易さを考慮した設計がされているかどうかは重要です。
また、異常を早期発見するためのセンサーやモニタリングシステムの活用も効果的です。
さらに、専門メーカーによる定期的な点検やトラブル時の迅速な対応も欠かせません。
安全性と生産性を確保するため、日常のメンテナンスはとても重要です。
予防保全 | 予防保全は、故障が発生する前に定期的に点検・整備を行い、故障を未然に防ぐ方法です。
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事後保全 | 事後保全は、故障が発生してから修理を行う方法です。
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予知保全 | 予知保全は、機械の振動や音などの状態を監視し、故障の兆候を検知して予防保全を行う方法です。
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7.名古屋精工の事例紹介
8.名古屋精工が得意な専用機
樹脂チューブキャッピングシステム
弊社が製作した樹脂チューブキャッピングシステムは、一般的なマルタイプに加え、オーバル(楕円)タイプのキャッピングに対応します。
また押し込み・ねじ込み両タイプに対応可能です。
キャップ装着はもちろん、外観検査やコンタミ・逆胴チェックまで種々のキャップ形状に柔軟に対応できます。また、オプションでバージンシール貼付や部分シュリンク、丸型改ざん防止チューブにも対応します。
デパレタイズハンド
このデパレタイズハンドは、紙袋を吸付けるための「吸着部」と移載時に紙袋の落下を防ぐ「アーム部」で構成されております。
吸着部には真空グリッパを採用しており、軟性のスポンジ製パッドにより凹凸や変形のある製品に追従して吸着することができます。また、材料袋などの大袋やシュリンクしたペットボトル・段ボール等の吸着運搬にも適しております。
アーム部は「開閉式」で吸着後に閉じますが、製品には接触しません。移載時に吸着不良で万が一製品が落下しても抱え込んで落さない構造となっており、製品の破損を軽減し破裂を防ぐことができます。
9.産業用機械をお探しでしたら、名古屋精工にお任せください
名古屋精工では構想設計、詳細設計、制御設計、製造、試運転調整、据え付け、サポートまで一貫して対応しています。
これまでの豊富な実績を通して、お客様の課題に向き合い、ご要望にお応えします。
産業用機械の製造なら、ぜひ名古屋精工にお任せください。