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製品ストッカー

製品ストッカー

装置概要

対象製品
樹脂成型パレット(600㎜x300㎜x50㎜・嚙み合わせ形状)

装置概要
パレットを上段CVに人手でセットし、段バラシ後にワークが投入されたら下段CVへ進み段積ストックする装置

製品ストッカーとは

製品ストッカーは、製造業の組立ラインにおいて、必要な部品や資材を的確に管理・保管し、生産プロセスを円滑に進行させる装置です。
部品の保管や在庫調整を行い、生産ラインがスムーズに稼働できるようにストック致します。部品の適切な管理は製造効率や納期の遵守に直結し、企業の生産性向上に寄与します。

装置の概要と特徴

完成した製品を自動で受取とって一定量ストックしておくための装置です。

空のパレットを規定数量積み重ねたものを、製品ストッカーの上段にあるコンベアへ人手で必要数セットします。
セットされたパレットの山は、自動で段バラシ工程へ進みパレットが1個切り出され、位置決めされたら製品が投入されます。製品が満載になるとパレットは搬送され、下段コンベアへリフターにより移動します。
積重ねたパレットの一山が終わるまで動作は繰り返され、段積み工程で規定数量まで積重ねられたパレットの山は、下段コンベア上に必要数がストックされます。
この効率的なプロセスにより、生産ラインでの素材の的確な供給が確保され、作業者の負担を軽減しながら、迅速で正確な部品管理が可能となります。

ワーク概要

樹脂成型パレット(600㎜x300㎜x50㎜・嚙み合わせ形状)

※通常使用されるパレットは、変形の少ない素材で製作されており、積重ねは出来るがパレット同士が、噛み込む形状にはなっていない。

お客様からの課題と要望

スペースの有効活用を考えており、コンパクトで効率的な製品管理の実現を目指している。よって作業者の拘束時間も減らすため、一度に複数のパレットを投入及びストックができ、限られたスペースで製品ストッカーを製作してほしい。

製品で満載になった重いパレットの山を、下段コンベアからしゃがんで取り出すには作業者の腰に多大なる負担がかかるため、作業軽減も考えた仕組みを取り入れてほしいとご相談を受けました。

名古屋精工からの提案

限られたスペース内に設置することを、第一に考えるとともに作業者の拘束時間削減も視野に入れ、作業者の動線も考えたレイアウトにするため、折り返し構造を用いた2段ストッカー型にしました。

製品で満載になった重いパレットの山を、腰を屈めずに取り出せるよう下段コンベアから、パレット取出し位置までリフターを設けました。

技術的ポイント

段バラシ時に噛み合わさった柔らかいパレットを切り離す際、最下段のパレットが追従してこないように、コンベアローラーのすき間を狙って吸着ユニットの上下機構を設けました。

段バラシ、段積みの工程でパレットを位置決めする際、通常ではパレットの対角を押え込むのだが、パレットが柔らかく変形してしまうため前側の側面2か所と、後ろ側の角の1か所をおさえることで変形を回避しました。

弊社からの一言

弊社ではお客様の希望を第一に考え可能な限り要望に近い製品づくりを心掛けております。