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ワーク移載装置

ワーク移載装置

ワーク移載装置とは

移載装置とは、さまざまな産業や用途で使用される機械装置の一種で、主な機能は物品や材料を安全かつ効率的に移載、搬送することです。この装置は、人力で行うのが難しい、重い・大きい・高温・低温・高精度・高速などの条件下での作業をサポートし、生産プロセスを効率化して作業者の安全性を向上させます。

装置の詳細

この装置は、作業者が安全にワークを投入し、加工機まで自動で移載する装置です。

逆入れ判別や等間隔搬送、ワーク上下移載などの機能を有し、生産効率と安全性を向上させます。作業者が安全域でワークを投入すると、自動でワークをキャッチして搬送します。投入後は、逆入れ判別機構により、ワークが正しい向きで搬送されているかを確認します。また、等間隔搬送機構により、ワークを均等に移載することで、加工機へのワーク投入をスムーズに行えます。
さらに、ワーク上下移載機能により、ワークを水平方向だけでなく垂直方向にも移載できます。これにより、加工機への受渡し高さを合わせて、ワークを移載することができます。

QRコードを読取ることでワーク判別を行い、多品種のワークを自動判別して、加工機に適切な情報を送ることができます。

特徴
  • 逆入れ判別機構:ワーク正方向の確認
  • 等間隔搬送機構:ワーク投入のスムーズ化
  • 上下移載機能:ワーク受渡し高さの同一化
  • QRコード:適切ワーク情報の共有

ワーク移載装置は、生産現場の省人化や効率化に貢献する重要な装置です。

ワーク概要

カムシャフト(φ30mm×L400mm)
※画像はイメージです。

お客様からの課題と要望

ワークの投入や回収を手作業で行っているため、手が空いていないときには投入や回収の作業が遅れてしまったり、ワークの投入向きを間違えるなどのヒューマンエラーが高頻度で発生していました。これにより生産効率が安定せず、時には著しく落ち込んでしまうという課題がありました。

担当者が一時間程度装置から離れていても、加工機への供給と加工後のワークをストックできる装置が欲しいと要望を受けました。

名古屋精工からの提案

ストック機能付きの等間隔自動搬送による一時間程度の無人化で作業者の負担を軽減し、異なるワークや誤った向きでのワーク投入をセンサーで間違い防止することで生産効率向上を実現しました。

技術的ポイント

本機では5種程度のワークに対応させる必要がありました。

そこで、ワークのシルエットを型取りした暖簾状の板を設置して、板がワークに接触するか否かで判定する簡略的な構造としました。

暖簾状の板はワークのシルエットを型取りし、スイッチのON/OFFで判定するため、複雑な設計や機構は必要としません。変形や破損で機能が低下したとしても低コストで容易に交換することができます。

また、生産プロセスにおける効率性向上を図る為、コンベアの搬送力を最大限に活用しました。具体的には、部品の一部を巧妙にカム部に配置し、投入時の姿勢を自動的に変える仕組みを取り入れました。この革新的な機構により、デッドポイントを回避し、生産ラインの停止や遅延を劇的に減少させることが出来ます。このからくり的な機構は、作業効率を向上させるだけではなく、生産品質の一貫性も確保します。

弊社からの一言

ワーク移載装置の設計・開発において、弊社では以下の3つのポイントに留意しました。

  1. 安全性:作業者の安全を確保するだけでなく。逆入れ防止や誤動作防止などの機能を備える必要もあります。
  2. メンテ性:故障やトラブルが発生した場合でも、迅速な対応ができるように、メンテナンスが容易な構造にしております。
  3. 低コスト化:導入コストやランニングコストを抑えるために、省エネルギーや省スペースなども配慮しております。

これらのポイントを押さえることで、安全で使いやすく、コストパフォーマンスに優れたワーク移載装置を設計・開発することができます。
弊社ではユーザー様の安全と安心を第一に考え、安全性とメンテナンス性を向上させ、また、コストパフォーマンスにも配慮した製品づくりを心がけております。