樹脂チューブキャッピングシステム
樹脂チューブキャッピングシステムとは
樹脂チューブキャッピングシステムとは、樹脂製チューブ(空容器)にキャップを装着する装置のことです。主に化粧品やオーラルケア用品、食品(調味料など)の製造工程で使用されています。
キャッピングシステムには大きく分けて2つのタイプがあります。
1つは、キャップをチューブに押し込むタイプです。このタイプは比較的シンプルな構造になり、製造工程も比較的単純となるため、コスト低減と高速化が図りやすくなります。しかし、キャップがチューブに密着していないと脱落する可能性があるというデメリットもあります。
もう1つはキャップをチューブにねじ込むタイプです。このタイプはキャップの密着性が高く、脱落のリスクが少ないというメリットがあります。しかし、高精度な位相合わせとトルク管理が必要となるため、コストが高くなるというデメリットがあります。
キャッピングシステムの具体的な工程は以下の通りです。
- チューブの口元や印刷面を検査し、異常がないことを確認します。
- キャップをチューブに装着します。
- キャップがチューブに密着しているか、キャップの位置が正しいかなどをチェックします。
チューブキャッピングシステムは、自動化が可能なため、生産効率の向上につながります。また、人による作業や検査を機械に置き換え、さらに可視化することで、品質の安定化にも貢献します。
装置の概要・特徴
製品イメージ
製品概要
・丸型樹脂チューブ:φ25~φ50mm 全長70~200mm
・オーバル型樹脂チューブ(楕円タイプ):φ25~φ40mm 全長70~200mm
弊社が製作した樹脂チューブキャッピングシステムは、一般的なマルタイプに加え、オーバル(楕円)タイプのキャッピングに対応します。
また押し込み・ねじ込み両タイプに対応可能です。
キャップ装着はもちろん、外観検査やコンタミ・逆胴チェックまで種々のキャップ形状に柔軟に対応できます。また、オプションでバージンシール貼付や部分シュリンク、丸型改ざん防止チューブにも対応します。
箔押しなど意匠性が高いキャップについてはパーツフィーダに加え、トレイ供給方式をハイブリッド採用することで傷をつきにくくする配慮も可能です。
お客様からの課題と要望
- ABLオーバルチューブは把持時変形しやすい。(ABL=アルミバリアラミネートフィルム製)
- 基本的なカメラ検査の設定画面は操作画面用タッチパネルで兼用したい。
- 設定時の機器操作が広範囲に及ぶため、2箇所に操作パネルを設置したい。
名古屋精工からの提案
- 変形しやすいチューブ把持については、シリコン素材によるソフトチャックを採用、エアチャックをレギュレータ調圧して把持力を微調整可能としました。
- 高精度位置決めと安定稼働を両立させるため平面ターレット構成としました。
- 操作画面については正面、裏面にそれぞれタッチパネル操作ペンダントを配置、2箇所からそれぞれ操作できるようにしました。また、カメラコントローラと制御系のイーサネット接続を統合し、操作画面上でカメラ設定も行えるようにしました。
技術的ポイント
ユーザー様は遠方(愛知~関東・関西)であるため、トラブル時の初期対応に備えてリモート接続(クラウド経由)を採用、即時対応を可能としました。
弊社からの一言
私たちは、お客様の用途やニーズをしっかりとヒアリングし、最適なキャッピングシステムをご提案します。
キャッピングシステムをご検討中または現在のキャッピング機でお困りの際はぜひ名古屋精工へご相談下さい。