組立ロボットを導入して工程の改善を図ろう

組立ロボットとは、特に部品の組み立て作業を自動的に行うためのロボットであり、主に製造業で使用されています。

具体的には、ねじ締め、部品のはめ込み、溶接、接着などの組み立て工程にて効率化を図ります。

組立ロボットは、生産性の向上、品質の安定、作業効率の改善に大きく貢献し、特に大量生産が求められる自動車や電子機器の製造現場で広く活用されています。

2.組立の内容

組み立て内容 詳細
ねじ締め
はめ込み
溶接
組立ロボットは、ねじ締めや部品のはめ込み、溶接作業を高精度で自動化します

これにより、作業者の手作業によるばらつきを減らし、一貫した品質と効率的な生産ラインが実現します。また、難易度の高い作業でも安定した品質が得られます。

パーツの配置/配列 組立ロボットは部品を正確に配置し、必要に応じて特定の順序で配列する作業を行います

これにより、組立作業がスムーズに進行し、手作業では難しい精密な配置も正確に行うことができます。高い再現性が確保されるため、生産性と品質の向上が期待できます。

ワークの投入/取出 ワークの投入や取り出し作業をロボットが行うことで、作業効率が大幅に向上します。

特に、重量物や繊細な製品も安全かつ迅速に投入/取出ができます。作業者の負担を軽減し、作業の流れがスムーズになり、ライン全体の生産性が向上します。

基板実装
チップ等の精密組立
組立ロボットは、基板上のチップや微細部品の実装など、精密な組立作業を高い精度で行います

これにより、非常に小さな部品の配置や、取付けも安定した品質で実施できます。これが生産の信頼性を高め、製品の不良率を低減します。

梱包箱の成形
パレタイズ
組立ロボットは、梱包箱の成形から製品の積み上げまでの作業を自動で行い、効率的な出荷準備を可能にします

これにより、出荷工程の自動化が進み、作業者の手間が削減され、物流のスピードアップが図れます。また、重量物の扱いも安全に行えます。

パッキング
箱詰め
パッキングや箱詰め作業をロボットに任せることで、均一で高品質な包装を確保しつつ、作業時間の短縮を実現します。

特に、量産品の出荷準備において効率性が向上し、作業者が他の重要な業務に集中できるようになります。ラインの柔軟性も高まり、多品種少量生産にも対応可能です。

5.組立ロボットの種類

種類 内容 画像
垂直多関節 垂直多関節ロボットは、人間の腕のように複数の関節を持ち、自由に動けるロボットです。ロボットアームが地面に対して垂直方向に動くため、高い柔軟性があります

関節が多いほど、複雑な動きが可能になり、ワークの搬送や組み立て、加工、溶接、検査など、さまざまな作業に対応できます。

スカラ(水平多関節) スカラロボットは直線的に動くロボットで、水平に動く多関節アームを持っています

地面に対して水平方向に移動するため、部品の搬送やネジ締めなどの組み立て作業に適しています。シンプルで高速な動作が可能で、特に組み立てラインでの使用に向いています。

協働 協働ロボットは、人間と一緒に作業できるロボットです。高い安全性が求められるため、センサーが搭載されており、人が近づくと動きを遅くしたり、停止したりすることができます。これにより、安全柵が不要で、省スペースでの設置が可能です。

出展:川崎重工業株式会社ホームページ

 

直交 直交ロボットは、直線的に動くロボットで、複数のスライド軸で構成されています。

これらの軸に沿って動き、長方形の作業エリア内で作業を行います。部品の搬送や基板のネジ締めなど、精度が求められる組み立て作業に使用されます。

パラレルリンク パラレルリンクロボットは、複数のリンク(アーム)が並列に配置されているロボットです。

高い精度と耐荷重性を持ち、高速で動作できます。リンクの連動により、複雑な動きを行うことができ、作業範囲はリンクの大きさによって決まります。高速で精度の高い作業が必要な場面で活躍します。

6.組立ロボットのメリット/デメリット

メリデメ 内容
メリット ロボット自動化のメリットは、生産性の向上、品質の安定、過酷な環境での作業能力、人件費削減、そして計画通りの生産が可能である点です。

ロボットは24時間稼働でき、ヒューマンエラーを減少させ、高精度な作業を維持します。特に、危険な作業をロボットに任せることで安全性が向上します。また、安定した品質の製品を提供できるだけでなく、計画通りの生産が可能となる点も大きなメリットです。

デメリット ロボット自動化のデメリットとしては、初期導入コストが高いこと、専門的な技術力が求められること、広い作業スペースが必要であることが挙げられます

導入には装置の購入や安全対策、レイアウト変更などの追加費用がかかります。また、ロボットのプログラミングやメンテナンスには専門知識が必要であり、トラブル発生時には人手が不可欠です。さらに、ロボットには広い作業スペースが必要で、既存のレイアウト変更が必要になる場合もあります。

7.組立ロボットの近年の技術

技術 内容 イメージ画像
画像認識 近年の組立ロボットは、画像認識技術を活用して、部品の位置や形状を高精度に把握できます。

これにより、複雑な部品の組み立てやピッキング作業を正確に行えるようになります。画像認識技術の進化により、異なるサイズや形状の部品を識別し、正しい場所への配置も可能です。

力覚センサー 力覚センサーは、ロボットが物体にかかる力を感知する技術で、精密な組立作業において重要な要素です。

これにより、ロボットは部品を適切な力で掴めるようになるため、繊細な組み立てや、破損しやすい素材の扱いが可能となります。

人工知能/AI AI(人工知能)を活用することで、ロボットは作業中に得たデータを基に学習を行い、効率的かつ柔軟に作業を行えます

さらに、AIは異常検知や予知保全にも応用され、故障の予防や作業の最適化を行います。AI技術の進化により、ロボットはより複雑なタスクをこなせるようになり、製造業全体の生産性向上を支えます。

 

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