機能一覧

    

機能一覧

機能 実装機器 説明/特徴 種類/方法/役割
検査 カメラ 人の目のように、対象物の見た目や形を広範囲に捉えられます。 外観検査:
傷、汚れ、欠け、色ムラなど、製品表面の異常を画像処理で検出します。AI(人工知能)を使って、より複雑な欠陥も見つけられるようになります。
寸法検査:
製品の長さ、幅、高さ、穴の位置などを画像から精密に測定し、設計通りの寸法かを確認します。
画像センサー カメラの心臓部で、光を電気信号に変える役割をします。高解像度や高速処理など、センサー自体の性能が検査精度や速度に直結します。 カメラシステムの一部として検査を可能にします。センサーの性能が良いほど、より細かな欠陥を見つけたり、速い速度で検査を行ったりできます。
接触式センサー 対象物に直接触れて情報を得るセンサーです。非常に高い精度で測定できますが、対象物に傷をつける可能性や、測定に時間がかかることがあります。 寸法・形状測定:
プローブ(探針)を対象物に接触させ、その変位量から厚みや高さ、深さなどを正確に測定します。
位置検出・有無検出:
対象物がセンサーに触れることでON/OFF信号を出し、製品が正しい位置にあるか、存在するかを確認します(例: リミットスイッチ)。
導通検査:
プローブを電気部品の端子などに接触させ、電流を流して電気的な繋がり(導通)があるかを確認します。
非接触式センサー 対象物に触れずに、光や音波、電磁波などを利用して情報を得るセンサーです。対象物を傷つけず、高速で測定できる利点があります。 距離・寸法測定:
レーザーや超音波を対象物に当て、反射して戻ってくる時間や角度から距離や寸法を測定します(例: レーザー変位センサー、超音波センサー)。
有無・位置検出:
光の遮断や反射、磁界の変化などを利用して、対象物があるかないか、どこにあるかを検出します(例: 光電センサー、近接センサー)。
温度測定:
物体から放出される赤外線を検知し、表面温度を測定します(例: 赤外線センサー)。
搬送 コンベア 決められたルートで、連続的に物を水平または緩やかな傾斜で運ぶ装置です。 ベルトコンベア:
ベルトがモーターで動き、その上に物を載せて運びます。最も一般的で、様々な種類の物を運べます。
ローラーコンベア:
回転するローラーの力で物を運びます。比較的重い物や、平らな底の箱などを運ぶのに適しています。
チェーンコンベア:
チェーンにアタッチメント(取り付け具)を付けて物を引っ掛けたり、載せたりして運びます。主に重い物や不揃いな形状の物を運ぶのに使われます。
ローダー 物を特定の場所へ積み込んだり(ロード)、取り出したり(アンロード)する装置です。 自動倉庫用ローダー:
高い棚に商品を収納したり、取り出したりするスタッカークレーンのような装置です。
加工機用ローダー:
部品を加工機に自動でセットしたり、加工後の部品を取り出したりする装置です。ロボットがこの役割を担うことも多いです。
トラック用ローダー:
フォークリフトや専用の装置を使って、トラックへの荷物の積み下ろしを自動で行う装置です。
リフター 物を垂直方向に昇降させる装置です。 垂直搬送機:
コンベアなどで運ばれてきた物を、上の階や下の階へ昇降させます。エレベーターのように連続的に物を運ぶタイプもあります。
テーブルリフト:
作業台の高さ調整や、重量物の持ち上げに使われる昇降式の作業台です。
パレタイザー・デパレタイザー用リフター:
パレットに荷物を積み上げたり、積み降ろしたりする際に、段の高さを調整するために使われます。
ロボット プログラムされた動作で、複雑な動きや精密な作業を自動で行う装置です。柔軟性があり、様々な用途に対応できます。 多関節ロボット:
人間の腕のように関節を持ち、物を掴んで別の場所に置いたり、複数の工程間を移動させたりするのに使われます。ピッキングやパレタイジング(積み付け)に広く利用されます。
スカラロボット:
水平方向の動きが得意で、主に高速な組み立て作業や、軽い物のピッキング、部品の供給などに使われます。
AGV (無人搬送車) / AMR (自律走行搬送ロボット):
床面を自律的に走行し、荷物や部品を工場内・倉庫内で運搬します。AGVは決められたルートを走行しますが、AMRは周囲の状況を認識して最適なルートを判断できます。
協働ロボット:
人の近くで安全に作業できるように設計されたロボットで、共同で搬送や移載作業を行うこともあります。
自動供給 パーツフィーダ バラバラになった大量の小さな部品を、一つずつ、正しい向きに揃えて供給する装置です。 振動(バイブレーション):
振動の力で部品を少しずつ移動させます。
整列:
振動の軌道や特殊な加工によって、部品を決められた向きに揃えます。
供給:
揃えられた部品を、次の工程(例:ロボットが部品を掴む場所)に一つずつ送り出します。
コンベア 決められたルートで、製品や部品を連続的に運ぶ装置です。大量のものを効率的に供給できます。 連続搬送:
複数の工程間を繋ぎ、上流から下流へ部品や半製品を途切れることなく運びます。
ストック・バッファ:
一時的に部品を貯めておくスペースとしても機能し、生産ラインの速度変動を吸収して、スムーズな供給を維持します。
整列搬送:
専用の治具やガイドを使うことで、部品を特定の向きや間隔で運び、次の工程への供給を容易にします。
ロボット プログラムされた動きで、複雑な作業や精密な部品の取り扱いが可能です。柔軟性が高く、多岐にわたる供給ニーズに対応できます。 ピッキング・プレース:
画像認識と組み合わせて、バラバラに置かれた部品やコンベアで流れてくる部品を正確に識別し、掴んで(ピッキング)、決められた位置に置きます(プレース)。
部品供給:
パーツフィーダやコンベアから供給された部品を、加工機や組立機にセットしたり、供給元から直接部品を取り出して次工程に渡したりします。
パレタイジング・デパレタイジング:
パレットに積まれた部品を一つずつ取り出す(デパレタイジング)ことや、完成品をパレットに積み上げる(パレタイジング)ことで、次の工程や出荷への供給を自動化します。
ハンドリング 吸着 真空の力を使って、対象物を吸い付けて持ち上げます。 吸着パッド:
対象物の表面に吸着パッド(吸盤のようなもの)を接触させ、内部を真空にすることで、大気圧との差で吸い付けます。
把持 爪や指のような機構で、対象物を物理的に挟んで持ち上げます。 ロボットハンド(グリッパー):
ロボットの先端に取り付けられたハンドが、対象物の側面や特定の形状に合わせて閉じ、しっかりと掴みます。
抱え込み 対象物を下から支えたり、包み込むようにして持ち上げます。 フォークリフト:
2本のフォーク(爪)をパレットの下に差し込み、持ち上げて運びます。
専用アタッチメント:
対象物の形状に合わせて設計されたU字型やアーム型の器具で、下から支えたり、側面を包み込むようにして持ち上げます。
ゲートカット カッター 主に刃の鋭利さを利用して、材料を切断します。 デザインナイフ・アートナイフ:
細かい作業や、ゲートが非常に薄い場合に、刃をゲートの根元に当てて押し切るように使います。手動で慎重に作業するため、特にデリケートな部品や、ゲートが目立たないように仕上げたい場合に適しています。
ニッパー 2つの刃を向かい合わせ、挟み込むようにして材料をせん断します。 プラスチック用ニッパー:
刃先をゲートの根元に当て、ハンドルを握り込むことで、ゲートを切り離します。多くのプラスチック製品のゲートカットで最も一般的に使われます。
斜めニッパー:
刃が斜めになっているため、奥まった場所のゲートや、部品に近い位置で切りたい場合に適しています。
強力ニッパー:
太いゲートや、ガラス繊維などが入った硬いプラスチックのゲートカットに適しています。
シュリンク シーラー フィルムを熱で溶かして袋状にしたり、開いた部分を閉じたりするのに使います。シュリンク包装の最初のステップとして、製品をフィルムで囲むために使われることが多いです。 フィルムの準備:
製品をシュリンクフィルム(筒状またはシート状)で包み、余分な部分を整えます。
熱溶着:
シーラーの加熱部にフィルムの端を挟み、レバーを押し下げて熱を加えることで、フィルムが溶けてくっつき、袋状になったり、開いた部分が閉じたりします。
後の工程へ:
閉じられたフィルムは、この時点ではまだ収縮していません。次のシュリンク工程(ヒートガンやシュリンクトンネル)へ移されます。
シュリンクトンネル コンベアで製品を通過させることで、均一に熱風を当ててフィルムを収縮させる装置です。大量の製品を効率よくシュリンクするのに適しています。 フィルムで包む:
シーラーなどで製品をシュリンクフィルムで包み、袋状にして準備します。
トンネル通過:
フィルムで包まれた製品をシュリンクトンネルのコンベアに乗せます。
熱収縮:
製品がトンネル内を通過する際に、トンネル内部から均一に熱風が当てられ、フィルムが製品の形に沿ってピッタリと収縮します。
冷却:
トンネル出口で冷却されることで、収縮したフィルムが固定されます。
ヒートガン 熱い風を吹き出すことで、ピンポイントに熱を当ててフィルムを収縮させる工具です。小ロットや手作業でのシュリンクに適しています。 フィルムで包む:
シーラーなどで製品をシュリンクフィルムで包み、袋状にして準備します。
熱収縮:
ヒートガンの熱風をフィルム全体にゆっくりと均一に当てていきます。熱が当たった部分からフィルムが収縮し始め、製品に密着していきます。
全体収縮:
ムラができないように、製品全体に熱風を当てることで、ピッタリと包装されます。
シュリンク包装機 シーラーとシュリンクトンネルの機能を組み合わせた、またはより自動化された一体型の包装機です。製品の供給からフィルムの熱溶着、熱収縮までを一連の工程で行います。 製品供給:
製品を機械に供給すると、自動または半自動でフィルムの中にセットされます。
自動熱溶着:
機械が自動でフィルムをカットし、熱溶着して袋状にします。
自動熱収縮:
溶着された製品がそのままシュリンクトンネル部へ送られ、自動で熱収縮します。
カム 平面カム 円盤状のカムで、その表面の形状がフォロアを上下(または左右)に動かします。カムが1回転すると、フォロアはカムの輪郭に応じた往復運動をします。 回転運動の提供:
モータの回転運動をカムに伝え、カムを回転させます。
速度制御:
モータの回転速度を変えることで、カムの回転速度、ひいてはフォロアの往復運動の速度を調整できます。
精密制御:
サーボモータなどを使うことで、カムの角度やフォロアの位置を非常に正確に制御することが可能になります。
ローラフォロア フォロアの先端に回転するローラがついているタイプです。
モータ カム機構の動力源です。モータが回転することで、カムが回り、それに伴ってフォロアが動きます。