オーダーメイド機械とは?機能と導入時の注意点

オーダーメイド機械とはある生産工程を自働化するために専用で設計された機械のことを言い、専用機とも呼ばれます。

専用機に対比するものとして、汎用機があります。汎用機は多くの生産工程に適用できるように設計したメーカーの標準機とイメージするとよいでしょう。汎用機をそのまま使用できることに越したことはありませんが、生産する製品やその工程の種類は多岐に渡り、その全てに汎用品が適用できるとは限りません。生産能力や品質を向上させるためには設備のオーダーメイドが必要になります。

2.オーダーメイド機械でできること

工程の改善

生産能力を上げるためにはボトルネックを特定して改善することが必要です。ボトルネックとは生産工程の中で最も生産能力が低い工程の部分を指します。後工程にどれだけ処理能力があっても前工程が遅ければ全体の工程は遅くなります。ボトルネックの箇所を見つけて機械を改善、即ちオーダーメイドにすることで工程の改善を図ります。例えばピン打ち込み機では生産数を管理するために「計数カウンター」を付けることで、それまで作業者がカウントして時間が掛かっていた作業が自動化でき、生産能力を向上させるられるようになります。

段替えレスの実現

段替えとは一つのラインで多品種の製品を生産している場合において、生産する製品の種類を変えるたびに装置の設定値を変えたり、取り付け位置を変えたりすることを指します。
生産する機種を変えるたびに治具を取り換える作業が発生すると、治具を固定しているボルトなどを取り外す時間がかかります。治具を取り換える間は工程を止めなければならず、それがそのまま生産時間の遅延につながります。はじめからさまざまな機種に対応できるようオーダーメイドの治具を設計することができれば段替えレスとなり、生産性の向上につながります。

品質の安定化

自動化することで人的ミスによる品質のばらつきを抑えることができます。そのために個々の生産工程に合わせたオーダーメイドによる自動化の工夫が必要になります。

手作業の自動化・作業性向上

手作業を自動化するためには機器を導入するだけでは対応できません。機器をどのように動かすか、そしてどのように設備をつなげるか、などの生産ラインに応じたオーダーメイドが必要です。細かい手作業を行うためにロボットを導入しても、ロボットを制御するプログラムや効率的に動くために設置する付帯設備はラインに応じてオーダーメイドにしなければなりません。

安全性の向上

ワークを移動したり切断・溶接したりする現場には危険が潜んでいます。人の作業が介在すると誤って手が挟まったり切れたり、また重いものを持とうとして腰に負担がかかるなどの危険が潜んでいます。自動化することで生産工程に人の手が加わらず安全性が向上します。そのためには汎用品を設置するだけでは自動化することができず、自動化のためのオーダーメイドが必要になります。

検査の自動化

検査をする工程では目視検査など人が検査する場面があります。しかし人の検査ではミスをする可能性があるため、NG品を後工程に回してしまう可能性があります。このような事態を避けるためにオーダーメイドにより画像認識装置などを取り付けることで品質の安定化を図ります。

3.オーダーメイド機械を導入する時の注意点

目的と仕様の明確化が必要

オーダーメイドの機械を導入するにあたっては、目的を明確にすることが必要です。目的がはっきりしていないと費用ばかり掛かった割には工程や品質の改善ができなかった、などの失敗に陥ってしまいます。したがって機械を導入することが目的にならないようにしましょう。

設置スペースの確保

オーダーメイドにより機械を専用化する場合は汎用機の取扱説明書に記載されている設置スペースよりもスペースを確保しなければならない場合があります。オーダーメイドの仕様が明確になってきたら、設置スペースやメンテナンススペースが確保できるかどうか確認をしましょう。

故障のリスク、定期的なメンテナンスやトラブル対応

オーダーメイド機械にも定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスをしなかった場合の故障リスク
やトラブル時の対応も把握しておく必要があります。

4.名古屋精工はあなたの望む機械をオーダーメイドで製作します!

名古屋精工はオーダーメイド機械を製作するための体制が整っており、さまざまな専用機を製作した実績があります。専用機のエキスパート集団がお客様の課題を明確にし、それに応える専用機の設計と製造を行っています。

実績

工程改善や段替えレスの実現など、名古屋精工には豊富な実績があります。例えば搬送ひとつをとっても小物から大物までさまざまな種類の搬送物に応じたオーダーメイドの実績があります。また、作業を自動化させるだけではなく、自動停止機能など安全性を考慮した専用機の設計を行います。

製造体制

自社工場をベースに多数の協力工場があります。各工場ではISOに基いた品質管理を行います。単に機能の満足だけではなく、QCDの面からもお客様のご要望に沿えられる製品を提供いたします。

5.製作する上での流れ

1. ヒアリング

現地訪問やオンラインで打合せを行い、今の作業内容の確認とお客様が改善したい作業内容について詳しくヒアリングさせていただきます。そのうえでベストな解決方法の提案をいたします。

2. デザインレビュー

お客様の課題を解決するための専用機を設計し、多くの懸念事項をクリアにした仕様を作りこみます。品質を満足することはもちろん、メンテナンスがしやすい構造にするなど、入念な検討を繰り返します。設計者の視点だけではなく、営業や製造部門を含めた案件専用チームを構成し、チーム単位で製品化まで開発を行います。

3. 製作・動作確認

出荷前は使う人の立場になって徹底的に動作確認を行います。

6.名古屋精工の事例一覧

姿勢変換装置

ワークを姿勢変換(縦向き⇔横向き)する装置です。日に何十回とワークを人手で持ち上げて姿勢変換しているため、足腰に負担がかからないように作業を低減したい、また、ワークの置き場が分散しているため、装置は移動できるようにしたい、という要望がありました。これに応えるために、安全面を考慮し動力が遮断されても転倒しないようにブレーキ付きシリンダーを採用しました。さらに姿勢を変える時の急激な動きを避けるためにデュアルスピードコントローラを採用。最小回転半径で移動できるよう、4輪をフリーキャスター構造にし、移動先で装置の固定ができるようにロック機構を設けました。

ピン打込機

ゴムブッシュに樹脂のピンを打ち込む装置です。打ち込み後、まれにワークがプッシャーにくっつく時があるため、解消してほしい。また、設置場所を変えるときのために、コンパクトにして人手で移動できるようにしてほしい。という要望がありました。これに応えるために、プッシャー先端に剥離(分離)用のエアブローを設け、ワークがプッシャーにくっつかないような対策をしました。また、生産数を管理するために、現行機には付いていなかった「計数カウンター」を提案し、操作盤に設置して見える化をしました。

デパレタイズハンド

パレットの上に積まれた紙袋をロボットに装着したハンドで吸着把持して移載する装置です。真空によって吸着していましたが、落下する危険性があったため、フローティング機構を付けて吸着表面の状態・姿勢が不安定でもパッドをなじみやすくしました。また製品を抱え込むハンドを取り付けることで、万が一吸着だけで把持できなくても落下を防止する機構にしました。

製品ストッカー

パレットを上段CVに人手でセットし、段ばらし後にワークが投入されたら下段CVへ進み段積ストックをする装置です。狭いスペースの範囲内に収めたい。また、作業者の拘束時間を減らすため、一度に複数のパレットを投入したい・ストックしたい、作業者が腰を痛めなくてもパレットを取り出せるようにしたいという要望がありました。これに応えるために、リフター付きの2段構造とすることでスペースを規定内に収め、嚙み合わさった柔らかいパレットを切り離すため、最下部のパレットが追従しないように吸着。位置決めをするときに押さえ込む位置を対角にするとパレットがやわらかく変形してしまうため、前側2か所と後ろ側の角の3箇所としたことで、変形を軽減しました。

樹脂材塗布機

ワークに樹脂材を塗布する装置です。老朽化に伴う更新にあたって、将来的に大きく形状の異なるワークに対応できるようボール型のパーツフィーダーと直進型のパーツフィーダーをつなぎ合わせたことで数種類のワークを段替えなしで送りと向きの一定を自動でできるようにしました。

オーバルキャッピングシステム

オーバル(楕円)とラウンド(丸)形状をしたチューブにキャップの締付と打栓をした後、外観検査を行う製品です。オーバル(楕円)チューブの検査を自動化できないかという要望がありました。カメラメーカーと協力し、治具・カメラ・照明のレイアウトを工夫することで陰影をなくしオーバル形状でも鮮明に画像を取り込むことに成功し、自動化を可能にしました。

7.オーダーメイド機械のことは名古屋精工にご相談ください

外観検査や内観検査、搬送、パーツフィーダー、シュリンク機能など、お客様の製造工程に必要なさまざまな機能のオーダーメイドに対応できます。生産工程の改善にお困りでしたら名古屋精工にお問い合わせください。