製品ストッカー
装置概要
対象製品
樹脂成型パレット(600㎜x300㎜x50㎜・嚙み合わせ形状)
装置概要
パレット(66個)を上段CVに人手でセットし、段バラシ後にワークが投入されたら下段CVへ進み段積ストックする装置
製品ストッカーとは
製品ストッカーは、自動車、電機・電子機器、食品、医薬品などの製造業における組立ラインで使用され、必要な部品や資材を的確に管理・保管し、生産プロセスを円滑に進行させる装置です。部品の保管や在庫調整を効率的に行うことで、生産ラインの安定稼働を支え、作業の停滞や部品不足を防止します。適切な在庫管理は、品質の維持や作業効率の向上、納期遵守に直結し、結果として企業全体の生産性向上とコスト削減に大きく寄与します。
製品ストッカーのタイプにはいくつかの代表例があります。まず棚式ストッカーは、段棚を用いて製品を保管する最も一般的なタイプで、多品種少量の製品管理に適しています。次に引出式ストッカーは、引き出し構造により小物部品や精密部品を整理しやすく、在庫管理の効率化に役立ちます。パレット式ストッカーは、パレット単位で製品を保管する方式で、重量物や大量保管に向いており、フォークリフトと併用されます。さらに回転式ストッカーは、収納棚が回転して作業者の前に製品が来るため、作業効率と省スペース性に優れています。自動倉庫型ストッカーは、入出庫を自動化し、省人化や誤出庫防止に効果があり、近年の物流現場で広く活用されています。
装置の概要と特徴
本装置は、自動車、電機・電子機器、食品、医薬品などの製造業において、完成した製品を自動で受け取り、一定量を効率的にストックするための製品ストッカーです。空のパレットを規定数量積み重ねた状態で、製品ストッカー上段のコンベアへ人手で必要数セットすると、パレットは自動で段バラシ工程へ搬送され、1枚ずつ切り出されて位置決めされた後、製品が投入されます。パレットが満載になると、リフターにより下段コンベアへ移動し、搬送・段積み工程が行われます。この動作はパレットの一山が終了するまで繰り返され、規定数量まで積載されたパレットは下段コンベア上に必要数ストックされます。本プロセスにより、生産ラインへの安定供給を実現し、作業者の負担軽減と迅速かつ正確な製品管理に貢献します。
ワーク概要
樹脂成型パレット(600㎜x300㎜x50㎜・嚙み合わせ形状)
※通常使用されるパレットは、変形の少ない素材で製作されており、積重ねは出来るがパレット同士が、噛み込む形状にはなっていない。
お客様からの課題と要望
スペースの有効活用を考えており、コンパクトで効率的な製品管理の実現を目指している。よって作業者の拘束時間も減らすため、一度に複数のパレット(8時間の稼働分)を投入及びストックができ、限られたスペースで製品ストッカーを製作してほしい。
製品で満載になった重いパレットの山を、下段コンベアからしゃがんで取り出すには作業者の腰に多大なる負担がかかるため、作業軽減も考えた仕組みを取り入れてほしいとご相談を受けました。
名古屋精工からの提案
限られた設置スペースを最優先に考慮するとともに、作業者の拘束時間削減も重要な課題として捉えた。そのため、作業効率の向上と安全性の両立を図るべく、作業者の動線を細かく検討し、無駄な移動や待ち時間が発生しにくいレイアウトとした。具体的には、折り返し構造を取り入れることで、限られた空間を有効活用しながら連続した作業が可能となる2段ストッカー型を採用した。この構成により、省スペース化と作業負荷の軽減を同時に実現している。
製品で満載となり重量のあるパレットを、安全かつ容易に取り出せるよう工夫した。作業者が腰を屈めることなく作業できるよう、下段コンベアからパレット取出し位置(床面から1000mm)までリフターを設置している。これにより、身体への負担を軽減するとともに、作業効率と安全性の向上を図った。重作業による疲労や事故のリスク低減にもつながる構成としている。
技術的ポイント
段バラシ作業時に、噛み合ってしまった柔らかいパレットを切り離す際の不具合を防止するための構造とした。最下段のパレットが不要に追従して動かないよう、コンベアローラーのすき間位置を狙って吸着ユニットの上下機構を設けている。これにより、対象パレットのみを確実に吸着・分離でき、作業の安定性と信頼性を向上させるとともに、トラブルの低減を図っている。
段バラシおよび段積み工程におけるパレットの位置決めでは、一般的な対角押さえ方式では柔らかいパレットが変形する問題があった。そこで、前側の側面二か所と後ろ側の角一か所を押さえる構成とし、局所的な荷重集中を避けることで変形を抑制した。この方法により、パレット形状を保持したまま安定した位置決めが可能となり、作業精度と工程の信頼性向上を実現している。
弊社からの一言
弊社ではお客様の希望を第一に考え可能な限り要望に近い製品づくりを心掛けております。