ゲートカット装置
ゲートカット装置とは
「ゲートカット装置」とは、主に射出成型などのプラスチック成型工程において、成型品とランナー(樹脂が流れる道)をつなぐ「ゲート」部分を切断・除去するための装置です。
ゲートカット装置の概要
①目的
成型品から余分な樹脂部分(ゲートやランナー)をきれいに取り除く。
品質のばらつきを抑え、手作業よりも早く、均一にカットする。
②使用される分野
プラスチック成型工場(自動車部品、電子部品、日用品など、成型品が使われるあらゆる分野)
③主な種類
- エアニッパータイプ→ 空気圧で動作するニッパーでカット
- レーザータイプ→集光されたレーザー光でゲートを瞬時に加熱しカット
- 超音波カッタータイプ→ 熱や振動を利用してカットするタイプ(薄肉や精密部品向け)
ゲートカットの利点
製品の見た目や品質が安定する。
自動化で人件費の削減につながる。
作業スピードの向上。
お客様の要望
樹脂成型品を射出成型機から取出し、ゲートカットまでの工程でサイクルタイムを短縮したい。
多様な製品形状に対応できるようゲートカット部分の位置調整を可能にしたい。
技術的に工夫した事
製品取出しチャックとゲートカットユニットを一体化した構造にすることで、製品を保持したままゲートカットを行うことが可能となりました。これにより、従来は別工程で行っていた取出しとゲートカットを同時に実施できるようになり、工程の効率化が図れました。また、製品移動の手間や位置ズレによる不良の発生リスクも軽減され、品質の安定化にも寄与しています。よって、全体のサイクルタイムを短縮し、生産性の向上に繋がりました。
成型品の形状に応じて複数のニッパーを配置し、それぞれを個別に調整可能な構造を採用しました。ニッパーごとに角度や高さの調整ができるため、製品ごとに最適なカット位置に対応でき、安定したゲートカットが実現できました。
取出しチャック自体も調整可能な構造とし、製品形状に応じて保持部分を調整できるようにしました。これにより、ゲートカットの位置合わせが正確に行えるようになり、カット精度の向上と不良品の削減に繋がりました。
弊社からの一言
多彩な組み合わせの方法を取ることにより、多種多様な製品形状に対応できるゲートカットの調整が可能となります。
どの方法が最適かは、製品形状や生産ラインの仕様、求められる生産速度に応じて決定する必要があります。
数々の装置を製作してきました名古屋精工へのご相談お待ちしております。