ピン打込装置
ピン打込装置とは
ピン打込装置とは、製造業や建設業において製品の組み立てや接合などに用いられる自動的にピンを打ち込むための装置です。
装置概要
この装置は、フランジ付ピンにゴムブッシュを打込むための装置です。
動作方法としては、まず円筒形の治具に人手でフランジ付ピンをセットし、その上にゴムブッシュを被せます。
セッティング完了後、作業者がボタンを押すと各々が密着するように打込まれます。
完成ワークは、治具の底面が開くことでシュートを通り箱に回収されます。
ワーク概要
フランジ付ピン(材質:樹脂、フランジ:φ25 × t3、ピン:φ8 × L20)
ゴムブッシュ(材質:ニトリル、外径φ25 × 内径φ7 × L30)
生産能力:24個/分
お客様の課題
他社様で製造した図面の残っていない装置が経年劣化してきたので、同機構での新調と課題の相談を受けました。
お客様が抱えている3つの課題
密着不良が発生する
打込み用シリンダーのエアー漏れと打込み力不足で密着不良になることがあり、不良を流出させないために目視確認し、不良の場合は人手で密着の対処をしている。
ワークが引っ付き、生産効率が上がらない
打込み後にワークが稀に打込みヘッドの接触面に引っ付くことがあり、生産効率が上がらない。
装置が重く、持ち運びできない
設置場所/作業の場所を変更したいが、重くて移動することができない。
当社からの提案
お客様からの課題について対策した事
密着不良対策
エアー漏れを解消しても密着不良が発生してしまうことがあり、調査した結果、ゴムの弾性力により一回の打込みでは密着しないと確認できました。打込みを繰返すことで密着性を確保することができました。
引っ付き防止対策
打込み時に打込みヘッドの接触面からエアーを吹出す機構を設けて分離させることで、引っ付きを防止しました。
持ち運び対策
設置/作業の場所を変更する場合自立式では手間を要するため、コンパクトな卓上型として重さ約20kgを実現し、一般的な成人男性ひとりで持ち運べるようにしました。
これらの提案と対策をしたことで、課題はすべて解決となりました。
弊社からの一言
弊社は既存装置の図面や資料がない場合でもスケッチを行い、製造・改造を可能な限り対応いたします。
打込装置をご検討中もしくは課題や困り事がございましたら、ぜひ名古屋精工までご相談ください。