その他の装置

デリバリ(紙の排出)部の紙揃えストッパ改造

紙揃えストッパとは

紙揃えストッパとは印刷の加工工程において処理された紙が排出される際、正確に整列させて積上げるための装置です。
この機構は紙を揃え、紙位置を確定させる役割を果たし、効率的な生産を支えます。

紙揃えストッパの必要性

紙揃えストッパが必要となる理由は、印刷の加工工程で処理された紙が排出される際に、正確に整列させて積上げるためです。具体的には、印刷物の表面に合成樹脂をコーティングしたり、フィルムをラミネートして紙面に艶を出し強度を与えた後、その紙を積上げるときに、紙揃えストッパが必要となります。

  1. 紙の揃え:印刷物が製造ラインから排出される際、紙の位置を正確に揃えて積上げるための装置です。
    これにより、積み上げられた印刷物が整然としてパレットに収集されます。
  2. ストップ機能:紙揃えストッパは、紙が正確に位置づけられ、予期せぬ動きや乱れを防ぐ役割も果たします。
    特に高速な製造ラインでは、正確なストップ機能が重要です。
  3. 生産性向上:正確に紙を揃えることで、生産性が向上し、不良品の発生を減らすことが出来ます。
    また、後工程での処理や品質管理にも良い影響を与えます。
  4. 耐久性と調整性:紙揃えストッパは耐久性が要求されるだけではなく、微調整が可能であることが望まれます。
    製造ラインのさまざまな条件に対応出来るように設計されています。
    このように、紙揃えストッパは印刷工程において欠かせない装置であり、製品の品質向上や生産効率の向上に貢献しています。

お客様の要望

3台ある装置の中で、1台の紙揃えストッパの構造が他の2台と異なるため、操作に一貫性が欠けています。

排紙部分に積み上がった印刷物を運搬パレットに移す際、この1台だけは正面から手を入れるスペースが十分に確保されておらず、紙揃えストッパを超えるような前のめりの体制で左右から手を入れ紙を持ち上げて移動させる必要があります。

この状況は作業の効率性や安全性に影響を及ぼし、操作ミスや事故のリスクを増大させる恐れがあるため、まずこの1台の紙揃えストッパの構造を他の2台と同様にしてほしい。

技術的に工夫した事

他2台と同じ構造に揃えたかったのですが、改善点が見つかったため技術的に対策しました。

問題点: レールに対してバーを微妙にガタつかせて設置している構造です。紙サイズ毎にバーの位置を調整する際、左右が均等になるように調整する必要があります。
バーが適切にレールにかみ合わないと、位置の微調整が困難になったり、バーがレールから脱落してしまう可能性があります。また、ガタが大きいと、ストッパの安定性や機能性に影響を与えることがあります。

改善策:片側のバーにカムフォロアを組み付けることで、以下のような効果が期待できます。
・脱落防止: カムフォロアによって、バーがレールから外れにくくなります。
・かみつき防止: カムフォロアによって、バーとレールがかみつくことなく動作がスムーズになります。

お客様の声

デリバリ部の紙揃えストッパの構造改造により3台がそろったため、作業中の誤動作がなくなり、作業効率が向上しました。これにより、作業者の体への負担が減少、安全性も向上してとても助かっています。