製品の振動と衝撃の試験をするために試験機と製品を連結させる治具
振動・衝撃試験とは
振動・衝撃試験とは、製品が使用される環境下で受ける振動や衝撃に対する耐性を評価するための試験です。
製品を意図的に振動させたり衝撃を与えたりすることで、破損や性能低下とならないかを確認できます。
振動・衝撃試験を行う理由は以下の通りです。
- 信頼性向上: 破損や性能低下を防ぎ、製品の信頼性を高めることができます。
- 寿命予測:寿命を予測することで長寿命な製品の開発に繋げることができます。
- 規格適合性確認:特定の規格(例えばJIS規格やMIL規格)に適合しているかを確認することができます。
振動・衝撃試験には様々な種類があり、代表的なものは以下の通りです。
振動試験
- 正弦波振動試験:特定の周波数の振動を一定時間与える試験
- ランダム振動試験:自然に近い不規則な振動を与える試験
- 衝撃応答スペクトル試験:地震などの衝撃波形を再現する試験
衝撃試験
- 半正弦波衝撃試験:半正弦波形の衝撃を与える試験
- 方形波衝撃試験:方形波形の衝撃を与える試験
- ハザート衝撃試験:製品が落下した際の衝撃を模擬する試験
振動・衝撃試験は、製品の信頼性や耐久性を評価するための重要な試験です。
製品の設計段階から製造段階、そして品質管理に至るまで、様々な段階で利用されています。
治具概要
この治具は、製品を振動試験機と衝撃試験機に取付けるために使用されます。
鋼材の製缶構成で、大きさは350mm立方、重さは約50kgです。
四角い形状をしており「サイコロ治具」と呼ばれることもあります。
お客様からの相談事
振動試験機と衝撃試験機に製品を連結させるために、治具の製作をしてほしいと相談を受けました。
お客様からの3つの相談内容
- 振動と衝撃の試験をするために、製品を取付けられるイメージ図のような治具がほしい
- 治具は振動や衝撃による変形や共振が発生しないようにしてほしい
- 製品と治具はボルト・ナットで連結できるように丸穴にしてほしい
弊社が対応したこと
お客様からの相談事について対応したこと
- イメージ図の提出
イメージ図から作図することで、意思疎通がスムーズで設計時間の短縮にもなり、コスト低減に繋がりました - 振動や衝撃の影響に配慮した材質選定
変形や共振の発生を考慮して、一般的に振動や衝撃に対して高い強度を持つステンレスを採用しました - 作業性向上の提案
連結はボルト・ナットのため、治具に手や工具を入れ込める間口を設けました
弊社からの一言
弊社は治具だけではなく、生産設備の設計製作も業種や業界に捉われず、柔軟に対応しております。
専用機のお困り事は名古屋精工にお任せください。